【院長 野上宏明の描く歯科医療の未来 〜28CliniC〜】第2回:最高の結果を求めて

院長の野上です。
前回は28CliniCがどのようなコンセプトで完成したかお伝えしました。

【第2回:最高の結果を求めて】

さて、今回は私が追い求めている治療のクオリティについてお伝えさせていただきます。

遡ること今から21年前の1999年に私は歯科医師国家試験に合格し歯科医師となりました。私が卒業する年からスタートした臨床研修医制度により新卒は必ず大学病院に残ることが義務付けられた年のスタートでもありました。私は当時から全身管理ができる歯科医師になりたかったので全身麻酔下での手術や入院管理も学ぶことができる口腔外科を専攻いたしました。

大学病院での経験は一般開業医では経験することができない症例や経験を積むことができ、その後の歯科医師人生を左右するとても貴重な時間でした。

口腔外科では埋伏歯の抜歯や、その他小手術の一通りの手技を学び経験したので、今度は一般歯科を経験すべく次の就職先を探し始めました。当時は口腔外科以外の一般歯科は全くできなかった私ですが求めている理想は高く最高の治療ができるようになりたい!と思っていました。保険診療も行うクリニックを何軒も見学させていただきましたが、そこには私の理想とする診療を行っているクリニックは無く途方に暮れていました。

色々考えた結果、自費診療のみで診療を行っているクリニックに答えはあるのかもしれないと思い、大学の求人票と知人の紹介を頼りに都内で自費診療のみ行っているクリニックを探し5軒ほど見学させていただくことができました。3軒は見学は受けてもらえたがそもそも求人してない。1軒は退職者待ちの保留、もう1軒のクリニックはウェルカムという状況でした。大学病院を辞めてから本当に自分がやりたい医療を行っているクリニックの就活をしたので4〜6月まで無職という状態でした。結婚もしてたのに…。

ウェルカムと私を受け入れてくれたクリニックですぐに働き始めました。その就職したクリニックで16年間、役員・副院長として勤務しました。そのクリニックは予防歯科と審美歯科をメインに掲げていたのですが、とても本質的な治療を手がけており私が求めていた理想の診療がそこにはありました。なので16年もの間勤められたのだと思います。

勤務スタートした時の私は抜歯と簡単な手術くらいしかできませんでしたので、一般歯科は一から学び、最初はアシスタント業務、歯科衛生士業務も行いながら診療にあたりました。

最初はそんな状況でしたが私が求めていた治療のレベルは、もし歯医者選手権のようなものがあったのならば日本一の歯医者になりたいと真剣に思っていました。ですので、28CliniCでは来られる患者の皆さんに最高の予防と治療を提供するためには診療にあたる全てのスタッフが拡大鏡(装備型顕微鏡)とライトを装備していることが最低限だとも考えています。

歯科は習得しなければならない治療がたくさんあります。樹脂を詰めたり、被せ物を被せるために削って型取りしたり、歯周病の治療やインプラント、歯茎の再生や骨の再生など…。挙げたら数え切れないほどの治療方法があります。それを一つ一つ学んで、実際に処置して経験し体得して積み上げていく地道な道のりです。

また、問題が起きている歯の原因は、その歯が原因というわけではなく全体の問題が一つの歯に集約してしまっていることも多く、かみ合わせや顎の関節など総合的に診断して治療にあたることを心がけてきました。そのように診断していくと奥歯の問題は前歯の機能が喪失していることだったり、局所的な歯周病がかみ合わせの問題だったりします。

一本の歯のトラブルでも矯正治療が必要になるケースや全顎的に治療が必要になる場合もあります。先に述べたように私が就職した以前のクリニックでは本質的な治療を手がけておりましたので全顎的な治療もたくさん手掛けてさせていただくことができました。

一般歯科に勤務してから最初の10年くらいは診療が休みの時には研修会に参加し、海外の学会にも参加し、とにかく自分の技術と知識を研鑽してきました。くる日もくる日も歯茎の移植ばっかりやってる月があったり、上顎洞の再生手術ばかりやっている年があったり。言葉にすると修行ですが課題を見つけてクリアしていく日々はとても楽しいものでした。

その結果、日本での歯科雑誌に載っているような治療結果や治療方法、海外の学会の症例などと比較しても遜色のない結果が得られるようになり患者の皆さんからも信頼されるようになり、ご紹介もたくさんいただくようになりました。

大学卒業後15年くらいで一通りの歯科診療が高いレベルでできるようになってきた時に、ある気づきがありました。現在の12歳児の平均虫歯本数が0.8本…。

今後の歯科医療はどうなっていくのか。
虫歯、歯周病は必ず減っていく疾患という現実が見えてきました。

続きはまた次回のブログで。

Scroll to top