連載【今できていることがなぜ当たり前にできなくなったのか】第6回:フレイルに対する28CliniCの役割と可能性

今まで5回にわたってフレイルについて説明をしてきました。
フレイル予防の三本柱はなんでしたっけ?覚えていますか?

①栄養(食事、口腔の定期管理など)
②身体活動(運動、筋トレなど)
③社会活動(前向きな社会参加、友人との食事など)

ですね。

第一回目のフレイルの記事で簡単に説明しましたが、最終回となる今回はフレイルを予防するために当院がおこなっている内容を上記の3つに合わせて、より詳しくお伝えします。


①栄養に関して

○質の高い歯科治療

いくら栄養のバランスがとれた食事をしようとしてもちゃんと噛めなければ、食事が楽しくありませんよね?
当院は歯科医院なので当たり前ですが「ちゃんと噛める」ことに重点を置いています。

歯科的には、しっかり噛める(噛めるのにちゃんと噛まない人も多いですが…)ことで唾液の分泌が増加し、虫歯のリスク低減につながります。
当院の標準治療のブログでも、噛む機能について説明していますので、そちらも参考にしてください。
 連載【28CliniCの標準治療】第3回:しっかり「噛める」ってどういうこと?
オーラルフレイルの観点からも咀嚼や嚥下の機能維持につながります。

○分子栄養医学

当院では分子栄養医学を取り入れ、血液検査の結果をもとに栄養解析をおこない、一人一人のライフスタイルに合わせた食事指導をしています。
「ちゃんと食事はしている!」と思われている方でも、解析してみると判定が良くないことも多々あります。

栄養学に採血?と不思議に思われる方も少なくないかもしれないので分子栄養医学について簡単に説明します。
食事をすると胃の中では胃酸やペプシンの働きで食材が分解され、小腸では消化酵素により、さらに分解され、吸収されます。
分解されたものは門脈を通って肝臓で代謝、合成されその合成されたものでヒトの体が作られます。

つまりヒトの体は、【摂食】【消化】【吸収】【代謝】【合成】【外的要因】これらによって、できているということです。
このバランスが崩れると体調不良が起きます。
血液検査は結果であって、血液という限られた部分だけをみているのですが、患者さんの訴える症状や問診の結果と照らし合わせて、体全体の状態を推測することができます。

分子栄養医学は、分子レベルで正しい状態に近づける何かしらの不調があった体を元の状態に戻す治療です。

○点滴療法

ビタミンやミネラルをはじめとする栄養素などを点滴で血中に直接投与する治療法で、血中濃度を一気に上げるので即効性があるのが特徴です。

当院では以下の点滴や注射をおこなっています。

・高濃度ビタミンC点滴
・グルタチオン 点滴
・水素点滴
・プラセンタ注射
・NMN点滴

点滴の詳細はクリニックまでお問い合わせください。

TEL : 048-521-1333
Mail: info@28clinic.jp


②身体活動に関して

 ○メディカルフィットネス

フレイルのチェックに、

・握力が落ちた
・歩く速度が遅くなった

というものがありましたよね?フレイル予防に筋力維持は重要なファクターです。

「筋力が低下しているのは歳だから仕方ない」という声も聞いたことがありますが、本当にそうでしょうか?

何も対策をしなければ歳を取るにつれて、少しずつ体の機能が低下していくのは当たり前です。でも、一生自分の足でちゃんと歩ける、日常生活を介助なく自分でできるって素晴らしいと思いませんか?
当院では国家資格を持ったスタッフが、お子さんからご高齢の方まで一人一人に合った運動メニューを提案し、実施しています。

フレイル予防に限らず、

・運動不足だけど何をしていいか判らない
・ボディラインが気になる
・普段から運動しているがもっとパフォーマンスを上げたい
・身体のメインテナンスをしたい

など、様々なご要望に応えられます。
かくいう私もトレイルランニングが趣味なので、普段のメインテナンスでお世話になっています。

○スマトレ(スマイルトレーニング)

正しい咀嚼や嚥下ができることはオーラルフレイルの予防につながります。
MFT(Myo Functional Therapy)という、舌やお口周りの筋肉を正しく使えるようになることで咀嚼や嚥下機能を整える筋機能訓練があります。当院ではお顔の筋肉がしっかり動くことで素敵な笑顔になることから「スマイルトレーニング」→「スマトレ」と呼んでいます。

スマトレについて少し触れておきます。先ほど正しい咀嚼、嚥下と言いましたが、これについて一般の方は何が正常で、何が異常なのか知る機会は非常に少ないのではないでしょうか?

舌が安静時にどうなっていれば良いのか
どのように動くのが良いのか
また咀嚼時の顎の動きはどうなっていればいいのか

正常な口腔機能を獲得したり、安定した口腔機能を維持するのに非常に重要です。
詳細は当院のyoutubeチャンネルで私が動画でお伝えしていますので、そちらを参照していただけると分かりやすいと思います。是非ご覧ください。


③社会参加に関して

○28CafE

フレイル予防において、社会とのつながりを持つことも非常に重要です。
友人や家族と楽しく食事をすることで、前向きな気持ちになるだけでなく、喋ることで口腔周囲筋の訓練にもなります。
当院に併設している28カフェでは、低糖質で高タンパクなお食事や、白砂糖不使用のドリンクやスイーツをご用意しています。ご友人やご家族とリラックスした楽しい時間をお過ごしください。

○28CliniCセミナー

当院では定期的にセミナーを開催しています。
歯科だけでなく、栄養のことや体の仕組みなどについて正しい知識を持ってもらうためです。
単なる老化ではない、フレイル予防への正しい理解を深めてもらえるように様々な内容をお届けしています。

院内セミナーの内容も28CliniCのYouTubeチャンネルにて公開していますので、そちらも参考になさってください。


最後に私個人の感想です。

全6回にわたり、フレイルを考えてきましたが、皆さんは何を感じましたか?
病気で苦しむ人生を過ごしたい人はいないと思います。
誰しも健康で充実した楽しい人生を過ごしていきたいですよね。
ブログでも何度も書きましたが、フレイルは突然起こる問題ではありません。ちょっとした不調の積み重ねが、後のフレイルにつながります。
それなら答えは簡単です。
フレイルを避けるための行動を自分で選択して、とり続ければいいだけです。

しかし、日々の生活に追われたり、気持ちに余裕がないと。自分一人ではおろそかになりがちです。人は病気にかかると一生懸命治そうとしますが、病気にならないために体をケアすることへの意識を持っている方はまだまだ少ないと私は感じています。

それなら信頼できる専門家に任せるというのも、一つの良い方法だと思っています。
将来、自分がどうなっていたいのか。それを明確にして、そのために何をすればいいのかを選択するのは自分自身です。

自分自身で最良の選択をしてみてください!
ではまた!

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